2024.10.28

長期間人が住んでいない空き家は、劣化が進みやすいと言われています。相続などの発生により、使用しない不動産を取得した場合には、空き家が劣化しやすいとされる理由や対策について知っておく必要があります。今回は、空き家の劣化が早まる理由、劣化を防ぐための方法、管理が行き届かない場合の対処法について解説します。

1.空き家の劣化が早い理由

人が住んでいる住居と比較して、空き家の方が劣化が早いとされるのには、大きく分けて3つの理由が挙げられます。

1)換気不足で湿気がこもる

人が住んでいる家では、日常的に窓やドアを開けたり換気扇を使用したりすることで空気の流れが生まれ、湿気がこもることは少なくなります。一方、空き家では窓やドアが閉め切られ、空気が停滞します。特に梅雨時期には湿気がたまりやすく、カビが繁殖しやすくなるため、木造住宅では木材が腐るリスクが高まります。

2)掃除が行われない

空き家は人が住んでいないため、掃除が行われず、チリやホコリが積もりやすくなります。この積もった汚れを餌にして、虫やカビが繁殖しやすくなり、結果としてクロスや床、天井の劣化が進むのです。特に湿気がこもる場所では、見えない部分の劣化も進行しやすいです。

3)修繕されないことによるダメージの進行

空き家では、雨漏りや損傷が発生しても修理が行われないことが多く、建物の劣化を加速させます。特に雨風が建物内部に侵入すると、木材の腐食が進み、建物の倒壊リスクが高まることもある点は知っておかなければなりません。

2.空き家の劣化を防ぐ方法

空き家の劣化を防ぐためには、実際に人が住んでいる状態と同様の管理が必要です。定期的に足を運んで換気を行い、掃除や、必要に応じた修理・修繕を行いましょう。週に一度のペースで換気し、積もったホコリを掃除するだけでも、建物の劣化スピードを抑えられます。

 

空き家が自宅から遠いなどの理由で管理が難しい場合には、家族と当番制で維持管理を行うなど、負担を分散させる工夫も必要です。それでも管理が難しい場合には、近くの不動産会社に管理の代行を依頼する方法もあります。費用はかかりますが、定期的な管理を任せることで、

管理にかかる手間も省けますよ。

 

さらに、思い切って空き家を賃貸に出し、誰かに住んでもらうことも一つの方法です。空き家になることによる劣化を防ぎつつ家賃収入も得られるため、賃貸需要の高いエリアであれば検討してみる価値はあるでしょう。

3.空き家の管理が難しい場合は売却も視野に入れよう

空き家の管理が困難で、代行サービスの費用もかけたくない場合は、空き家を売却することを検討するというのも選択肢の一つです。不動産は所有しているだけでも、固定資産税や都市計画税といった税金もかかるため、将来的に活用する予定がない場合は、早く売却したほうがコストの負担も少なくなります。

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