2024.05.28

3つの媒介契約の違いと選び方とは?

不動産売買を行う際、不動産業者と「媒介契約」を結ぶのが一般的です。媒介契約には3つの種類があり、それぞれに特徴や違いがあります。今回は、媒介契約の種類とその特徴、さらに契約を結ぶ際の注意点についてお話しします。

1.媒介契約とは?

媒介契約は、不動産会社と依頼者との間で、仲介に関する取り決めを行う契約のことを指します。不動産を売却する際、不動産会社に仲介を依頼し、売却活動をしてもらうのが一般的です。そして売却活動を行う期間や、状況報告の頻度など、どのような形で売却活動を進めるのかを定めるのが媒介契約です。

2.媒介契約の3つの種類

媒介契約には以下の3種類があります。

一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
一度に依頼できる不動産会社の数 複数社可 1社のみ 1社のみ
レインズへの登録義務 任意 7日以内 5日以内
状況報告 任意 14日に1回以上 7日に1回以上
自分で買主を見つける行為 制限なし 制限なし 必ず不動産会社が仲介を行う
契約有効期間 法律上の制限なし(行政上は3ヶ月以内) 3ヶ月以内 3ヶ月以内

1つずつ解説していきます。

1)一般媒介契約

一般媒介契約の大きな特徴は、一度に複数の不動産会社と契約できる点にあります。多くの不動産会社に依頼することで、物件の売買情報がより多くの人の目に触れるため、需要の高い物件であれば早く売れるという点は大きなメリットと言えます。ただし、依頼を受ける不動産会社の立場では、必ずしも自社で成約できるとは限らないという点はリスクです。他の不動産会社が先に買主を見つけてしまっては、それまで行ってきた営業活動が無駄になってしまう可能性があることがあるためです。

つまり、売りにくい要素を持つ物件を売却したい場合は、後述する専任媒介契約または専属専任媒介契約を選んだほうが、希望条件で売却できる可能性は高いと言えます。

2)専任媒介契約

専任媒介契約は、一度に売買活動を依頼できる不動産会社が1社のみで、2週間に1回の頻度で活動報告を受けられます。一度に契約できるのが1社のみということは、不動産会社は期間内に買主を見つければ、確実に仲介手数料を受け取れるということです。そのため、一般媒介契約と比較して、精力的に売却活動を行ってもらえる可能性が高いと言えます。また、友人や親族など、自身で直接取引を行いたい相手が見つかった場合、不動産会社を介さず取引できる点も特徴です。

ただし、一度に1社しか契約できないということは、最初の不動産会社選びに失敗すると思ったように売却活動が進まなくなるため注意が必要です。

3)専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は、3つの中で最も精力的に売却活動を行ってもらえるタイプの媒介契約です。活動報告も1週間に1回以上受けられるため、売却状況を把握しやすいことメリットと言えます。一度に契約できる不動産会社の数が1社という点では専任媒介契約と同じですが、自身で見つけた買主と直接の取引はできず、必ず不動産会社を介して売却することが求められます

3.媒介契約で違約金が発生するケース

もし媒介契約の内容に違反してしまうと、不動産会社に違約金を支払わなければならなくなるケースがあります。違約金が発生するケースは、主に以下の3つです。

・専任または専属専任で契約した会社以外の不動産会社に、売却を依頼した場合

・専属専任で契約したが、自分で見つけた買主と直接取引を行った場合

・売主都合で契約解除をした場合

違約金が発生するリスクを避けるためには、契約を結ぶ際の内容をよく確認することが重要です。

4.おすすめの不動産会社の選び方

不動産会社選びで重要なのは、担当者の人柄や対応力に注目するということです。

不動産売買は、相談から契約完了まで1年ほどかかることも少なくなく、親身に相談にのってくれる担当者についてもらわないことには、希望の不動産売買を達成できません。

そのため、まずは物件の査定を依頼したり不動産会社を訪れたりして、担当者の知識・経験・人柄をふまえて、ご自身に合った不動産会社を選ぶことが重要です。

まとめ:媒介契約の種類や不動産会社選びは慎重に

どの媒介契約を締結すべきかは、売却対象の物件や市場の状況、売却活動の進め方のご希望によっても異なります。ただ1つ言えるのは、媒介契約の種類や依頼する不動産会社は、慎重に選ぶ必要があるということです。

媒介契約のそれぞれの内容をよく理解せずに契約してしまうと、思ったように売却活動が進まなくなるリスクがあります。さらに、不動産会社の中には「仲介手数料をもらうための第一歩」である媒介契約の締結だけに躍起になって、営業力や交渉力が乏しい会社も存在するというのも事実です。大切な土地や建物を満足のいく条件で売却するためにも、親身になってくれる不動産会社を選び、ご自身の希望に合った媒介契約を選んでください。

Rutoは「お客様からの信頼」を大切にお客様にとって、安心してお付き合いができる不動産会社であるよう誠心誠意、対応させていただきます。

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